基礎編|価値のあるメール
Eメールを活用したマーケティングの総称が「メールマーケティング」です。
さて、日本でメールマーケティングと言えば「メールマガジン(メルマガ)」だけのことを指すと思っている方が少なくないようです。2001年6月の小泉メルマガ創刊に触発されてメルマガ発行を始めた企業も多かったので、さらに「メールマーケティング=メルマガ」という印象が深まったのかも知れません。
しかし、じつは「メルマガ」というのは、メールがもつマーケティング機能のほんのごく一部でしかありません。むしろメルマガ以外のほうが、メールがもつ本来のマーケティング力を発揮できると言えます。
メールマーケティングとは、「消費者のプライベートな空間(つまり個々のメールボックスということ)でコミュニケートしながらリレーションシップ(関係性)を構築する」マーケティングなのです。このことは「実践編」で詳説します。
ここにひとつの調査結果があります。ガートナージャパンが2003年9月に発表した調査では、ビジネスマンがパソコンで受け取るEメールは一日平均65.8通(!)であることがわかりました。
これからインターネット利用人口の増加やEメール利用の経年とともに、さらに増え続けていくことは間違いありません。
やはりこれも調査結果があります。インターネットコム/インフォプラントの調査によると、一日10通以上Eメールを受信しているインターネット利用者のうち、約半数以上のユーザーは不要なメールを毎日4通以上受け取っていることがわかりました。毎日10通以上受け取っているとするユーザーも2割に達しています。
また、 「メール本文の冒頭だけみて削除してしまうメールがある」としたユーザーが85パーセント。それだけではありません。「件名だけで削除するメールがある」という回答も80パーセントありました。
すでにメルマガ配信などをおこなっている企業であれば、こんな反論もあるでしょう。「ウチのメルマガは、読者本人が希望して登録したのだから、読まれているメールだ」と...。
その気持ちはわかります。しかし、同じ調査では、ほとんど読まずに削除するメールの中に「読まなくなったメールマガジン」や「メールアドレスを登録した企業から送られてくる企業メール」が半数近くあることも挙げています。
それではどうしたらいいのでしょうか?
大切なのは、読者(消費者)にとって「価値のあるメール」となることです。 よくある一方的な情報提供ではなく、本当の意味での「価値のあるメール」になってこそ、消費者と今までにない高いレベルのリレーション(関係)を構築できるのです。
そんなのわかってる! という罵倒が聞こえてきそうなので、ひとつ実験をしてみましょう。このサイトをご覧のあなたなら、きっと自ら登録したメルマガのひとつやふたつを受け取っているに違いありません。そこで質問です。そのメルマガを毎回、文頭から文末まですべて読んでいるでしょうか?
恐らく100パーセントの確率で「いいえ」と答えるに違いありません。それはあなたとって、「価値のあるメール」ではないからです。
Eメールマーケティングでもっとも大切なのは、企業の思い込みによる一方的な情報発信ではなく、「ユーザー主権」を尊重してコミュニケートすることです。

